古坂大魔王『ピコ太郎のつくりかた』精読2「スキマを見つける」【ゆる休み号】

 

 

第1章 スキマで生き残る 

02 スキマを見つける

「スキマで生き残る」ためには、そもそも「スキマを見つける」ということが出発です。

正攻法では勝てない?

-青森から東京に出てきてウケるためには「本当の実力」が必要

- しかし、同世代のくりぃむしちゅーやネプチューンには到底かなわない。「ボキャブラ天国」でも彼らの枠は3分だが底抜けは20秒!

強敵、くりぃむしちゅーの枠は3分

https://youtu.be/EhaHDzRnU58
311,528 回視聴•2012/07/26 kirakiramaimai

しょっぱなの「ボーイ・ミーツ・ガール」、いいですね。シリアスな展開で視聴者の同情(感情)をさそう前フリが、そのあとの言葉の無意味を引き立てます。このギャップ、センスがピカイチ。

強敵、ネプチューンも3分

https://youtu.be/5aqDyqZlhGs
380,761 回視聴•2012/07/26 kirakiramaimai

当時からホストクラブねた。しかも連発。きわい。 これが癖になる患者が続出。

底ぬけAIR-LINEの枠は20秒?

底ぬけAIR-LINE ボキャブラ天国 - YouTube

kirakiramaimai 2012/07/25

同期と比べるとシュール系ですね。わたしとしては、「嫌いじゃないわ!」だけど。

 

…たしかにね、特にくりいむしちゅー(海砂利水魚)の有田天才だから。(って、天才って世の中にけっこういるけど。) とにかく圧倒的な天才と正攻法で戦うのは戦法としてあり得ません。

じゃあ、

- どうすればお笑いの世界で、オンリーワンの個性、いやさ、少しでも「食える力」を発揮できるのだろう?

「食える」っての切実だべ。食えれば、”続き”があるから。”続き”があれば工夫さえしてれば成長・逆転もあるうるから。と、ブログについて思うこの頃です。 
そこで古坂大魔王が目をつけたのが…

 「音楽コント」という"ニッチ"?

今の時代は、どうしても、トークや大喜利などで笑わせるもの以外は、ちょっと邪道と思われるところがある。顔芸や動き芸などはなんなら「下」に見る風潮まである気がする。音楽を混ぜると「お笑い」というジャンルからさえ排除されてしまう。

 じつは王道「音楽」+「ギャグ」!

ただ、僕らが子供のころは、ザ・ドリフターズさんにしろ、とんねるずさんにしろ、クレイジーキャッツさんにしろ、音楽とお笑いってすごく融合していた。融合どころか、元から一緒だった、というイメージが合った。

クレイジーキャッツ (1955-) 

まず、クレイジーキャッツってなに?猫?という方はこちらをお読みください。

「テナコト言われて、ソノ気に」なったら、メンバー植木等(うえきひとし、であって、Mr.Ueki, etc.ではない)の代表曲をどうぞ☆

植木等 "ハイそれまでョ" (1962)

https://youtu.be/8w-6uPw0TZY
291,292 回視聴•2013/12/22 GoodJapaneseMusic

ご注意:25秒まで前フリなんで騙さされないで聴いてください。この曲レベルをグローバル版でYouTubeで出せるクリエイターがいたら…ぜひチャンネル登録させていただきたい! 
さらに、ツイスト的なダンスも注目です。今ならメルボルン・シャッフルってとこでしょうか。バウンス版「ハイそれまでョ」で踊る動画があったら観たい。しかし植木等は栄光の高度経済成長期サラリーマンなのだから、スタイル的にはネオ・スウィング系ダンスであろう。スヴエン・オッテンの「スーダラ節」とか。

でも、マイケルの「スーダラ節」はとっても良かったです。 

マイケル・ジャクソン スーダラ節

https://youtu.be/JGf_gs2320o
1,725,579 回視聴•2009/11/27 笠井量雲

ゾンビの間抜け感とスーダラの脱力節がベストマッチ☆

ザ・ドリフターズ (1956-)

ドリフの「ババンババンバンバン」(超ロング版)

https://youtu.be/eFRo72MVL4A
695,752 回視聴•2014/10/30 daibakusyou24a
エンディング4代目の別バージョンです。ババンババンバンバン×4がダイジェスト映像後も続くので、最後のババンババンバンバンがいつもの2倍です。

この国民的鉄板エンディング曲を聴くにつけ、いかにもドリフターズは音楽集団だったことを実感します。

 

ドリフ雷様コーナーの「ババババー」(慕情)

https://youtu.be/KRGOwT-y4fQ

これあんまり知らなかったんですが、本の文中で触れられていたので調べました。ドリフにおける”ギターの神様”ならぬ”ギターの雷様”高木ブー氏の面目躍如なコーナーなんですね。

ギターの雷様~高木ブー

https://youtu.be/xCedWglBSyQ
162,634 回視聴•2012/01/23 channelchannelful
とってもラブリーな演奏。正直、惚れかねんわ。このコーナー、余韻のあるポエティックなカメラワークの勝利。この白っぽい画面は、本でも古坂氏が触れていますが、主役のみ(ブーのみ)に焦点を当てることができるんです。普段のドリフでは、加藤茶や志村の”影”の存在となっているブーのためのの演出です。
「そのうち使ってみたい効果です☆」(udon)

 

ドリフの早口言葉「デデッデデ、デデッデデ」

https://youtu.be/GV9cK8hn59M
2016/02/07  マツバラ

いままでドゥーワップ路線だったドリフになかった”ファンキーさ”で頭角を表す志村けんが光ります。

 

とんねるず (1980-)

とんねるず「ガラガラヘビがやってくる」

https://youtu.be/ONL7jg89MjQ
2017/10/13 Ariharukon 1996

90年代、ドリフターズと交代して現れたお笑いスターとんねるずの代表曲。勢い、悪ノリ、やんちゃ感。
今度ノリさんが音楽活動に乗り出しますね。この人も超音楽系だからやらない手はない。

木梨憲武デビュー決定!!

https://youtu.be/fVrB6VptYwY

【木梨憲武デビュー決定!!】
304,771 回視聴•2019/09/14 UNIVERSAL MUSIC JAPAN

だから音楽とお笑いがわかられるのはちょっと気持ちが悪かった。人は笑うときは機嫌がいい。期限が悪くても笑えばよくなる。音楽もそう。機嫌がいいと鼻歌も歌えば踊りもする。同じだよ。まったく同じではないが、近い感情だ。ざっくり同じさ。

これ、すごくわかります。嬉しいと歌って踊りたくなりますよね? ステップふんじゃうね? 誰でもせめて、足取りは軽くなるものです。その発展形がダンスでありミュージカル。ということで、ざっくり同じさ。 例えば、この曲なんか、「抑えられない気持ち」は…歌って踊るしかなーーーーい♬ 

 Justin Timberlake - CAN'T STOP THE FEELING!

https://youtu.be/ru0K8uYEZWw
1,093,093,408 回視聴•2016/05/17 Justin Timberlake
個人的には3日に1日はこういうテンションで歩行していることを申告しておきます。なのでわたしは蕎麦屋の出前は出来ません。

お笑い&音楽=おかしな方向?(日本)

-カネもないのに最新式のパソコンを買い、本気で音楽を研究!
お笑いと並行で音楽も独自ライブを主催

ピコ太郎はマネーの虎に出ていた!

https://youtu.be/8smaSHtsb2E
3,944 回視聴•2018/02/06 Yannjo13
真剣な音楽活動も事務所からは「お笑い芸人が趣味でやってるんでしょ!」としか思われていなかったそうです。しかし、底抜けAIR LINEの仕事をゼロにして音楽バンド、ノーボトム!で挑もうとするときの覚悟の映像です。まさに、底も退路も絶ったの状況に自らを追い込んでいます。こうした覚悟で取り組んだ音楽だからこそ、後にジャスティン・ビーバーのプロデューサーを驚かせる音(別稿で触れます)を作れたのでしょう。

他の芸人から見ると、おかしな方向に進んでいるように見えたかもしれないけれど(実際、先輩方*から結構酷く言われたこともある)、僕にとってお笑いと音楽を合わせることは自然なことだった。

 

 ちなみに上記にある*先輩方の一人は石野卓球氏と思われます。

底ぬけAIR-LINEとしての活動後期は、既にテクノを取り入れた音楽コントを展開していたが、当時影響を受けていた電気グルーヴの石野卓球にそのコントの感想を聞きに行ったところ、「(テクノを取り入れたコントは)止めた方がいいですね。」とあっさり言われた古坂は「卓球さんから言われたら本当に辞めなくちゃいけないじゃないですか(汗)!!」と言っていた。その一連の流れは当時番組で放送していたため、それを観ていた視聴者の中には本当にその卓球の発言が原因で、底ぬけAIR-LINEが解散したのかと思っている者もいる[16]。

古坂大魔王 - Wikipedia

夏の夜に妖怪盆踊りに興じる卓球先生

https://youtu.be/SIvmFfxldY8

19 福生 妖怪盆踊り 石野卓球 Shangri-La
1,970 回視聴•2019/09/07 akainu01

 

下記はそうしたテクノねたの一つです。(卓球氏がコメントしたものではございませんが)

おかしな方向? みんなのテクノ体操

https://youtu.be/2YNOCqrJlqc
441,659 回視聴•2009/07/13 mhage1

どうでもいいが…汗がすごいですね。どこで笑っていいのかは正直不明。でも、結果的にこれがピコ太郎のPPAPへと続くのであるから、卓球氏の言葉にめげずに、性懲りもなく続けたのが吉(キチ)だったのでしょう。 

おかしな方向?? NBRライブ「レインコート」

https://youtu.be/Jdc-bF5Ermw

RAINCOAT/古坂大魔王(NBR)
406,392 回視聴•2012/10/29 Daimaou Project

なんすか、これ? あの~、普通にというか、かなりかっけえ曲なんですけど。ちょっと、こっちも流行らせていいんじゃない? 本読むと分かるけどやっぱり音とか(denkiとか)研究しまくってるのがよく分かる聴き応えのある仕上がりです。すげえ! これと、WORLD ORDERのチケット選べと言われたら迷う〜。でも結果的には、ザ・リーサルウェポンズ言っちゃうかも。だって、ステージが近そうだから☆ 

 

おかしな方向?? おかしな方向ってなんだろう。それに対して大魔王は言い切ってます。ようはですね…

 そもそも、僕はひととかぶることが嫌いだ。ああ嫌いだ。

いま、わたし的に声に出して読みたい日本語。…ね、もう、この言葉だけで、…けっこう参ってしまいました。いやさ、参りやした!! 素敵だぜピコ太郎大魔王!! 
これ大事だよね。なんにおいても。大魔王はいわゆるテレビ・バラエティの「ひな壇システム」になじまなかったみたいだけど、わたしも正直このシステム嫌いだぜ。なんで、ボケとツッコミにさえお笑い界の序列を考慮せなならんの? 上下考慮は会社だけにしてくれよ。そしてそれを視聴者が受け取らにゃならんの? そんならいっそ、伝統と格式の「笑点」でいい。(ってここもファミリーの力とやらがうざいときがありますが)でも、そういうのい〜〜〜っさい関係ないのが、YouTubeだったんですよね…。

おもしろ&音楽=YouTube (世界)

いささか手前味噌になりますが、当ブログは「感動とおもしろだけの音楽系ブログ」であり、音楽とおもしろ(ギャグ)は切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても離れがたい関係にあることを前提としております。これについて深く語ることは紙面の都合上別の機会としますが、要は、言語=リズム=音楽=ダンス=動画であり、まんま一体と言って良いと思います。だから古坂大魔王の持論「音楽とお笑いはざっくり同じさ」にすごく納得です。
しかし、かつて一緒だった「お笑い」と「音楽」が、時代とともに、というか、少なくとも業界の”棲み分け”(カテゴライズ)を前提とするテレビ番組放送においては乖離してしまいました。それに違和感を感じていた古坂氏が音楽+ギャグに向かったとしてテレビ主体だったメディアからは、Chillな視線を浴びたとしても不思議ではありません。ちょっと”異端”(アウト)って感じで。
でも、YouTubeの登場で、お笑いと音楽は再度接近したのではないでしょうか。だって、テレビ番組と違って、全部自前なら、両方できる方がいいべ。それを体現しているのはなんと言っても、ヒューマンビートボクサー(HBB)というミュージシャンであり、顔芸も巧みなヒカキンでしょう。この点については、例によって、以下にまるっと投げさせて頂きます。

小さいときから隙間を探してきた

兄貴は頭がよくて真面目で我が強い人間。古坂寿人さん=青森銀行勤務。
弟は優しい人間。古坂正人さん=国士舘大学講師

自分はお笑い担当。イケメンも、スポーツマンでも、秀才でもない。
お笑い芸人って、ブサイクがモテるための隙間産業だ。

最後にそんな大魔王氏の”隙間力”の結晶とも言えるこちらの動画をどうぞ。

大原優乃とのフラメンコラップで弁理士会をアピール

https://youtu.be/UYGXq8xPRp8

日本弁理士会 MV「BENRI C」

11,249 回視聴•2019/09/26 oricon
大原優乃の声(ルックスはもちろん)カワイイ! フラメンコラップという境地、そして「弁護士でも税理士でもない」弁理士!ニッチついてんな〜!

じつはわたし昔、学校行きながら弁理士の助手をしていました。そう、わたしはかつて大原優乃だったのです❤←はーあ?(浜ちゃんの声で)、でしょ? そして主に超絶ヒマで、寝てるか学校の課題やってた…。なぜなら専属の弁理士は月の半分はIT発明の里であるシリコンバレーに出張であり、残されたわたしは責任者不在で巨大なキュービクルに放置状態だったから。念のため申し上げますが、弁理士さんは超優秀かつ人品優れたお方で、わたしが辞めるときにも自分が悪くないのに恐縮して、高級チョコレートを下さいました。弁理士すばらすい。以上、実は大原優乃とは直接なんの関係もないゴタクでした。

それにしても最初の「昨日の昨日が一昨日なんだな…」という台詞すでにウケているわたし。はっ?!実はハマっているんであろうか、ピコ太郎ではなく、古坂大魔王の魔術に。

行くぜ、特許庁〜♬! 

古坂大魔王の教え②

自分はどこでなら勝てるのか見極めろ

天才じゃない限りスキマで生きるしかない。君も自分はどこで一番輝けるか考えてみよう。 

一にも二にもポジショニング、ってことなんでしょう。そいういう意味で、圧倒的な力はないんだけどーーーて人は、まだ完全に整備されていない、まだ空いているフィールド(今だと、動画、ゲーム、eスポーツとか?)に積極的に出向くべきなんでしょう、と、mahonoudonにせいぜいハッパをかけることにします。でも、魚でも肉でも、骨の間のスキマこそが美味しいよね! 

 

なんかこんな記事書いてたらYouTubeのAIがこれをすすめてきたので貼っておきます。勝負実戦用。

サスケ 勝負は勝てる相手とだけするのだ

https://youtu.be/zV8i0ozzWSE
266,360 回視聴•2013/05/03 user112306

「覚えておけよ、サスケ!」
(NARUTOではないってばよ、SASUKE!)

 

To Be Continued 

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tokyocabin